※「ストリートにおけるその他のスポーツ」で紹介した"Handball"について、本文中で掲載していない画像と共に、メモしておきます。写真撮影日は、上記と同じく2003年2月21日、場所も同じです。

ハンドボールについて (ハイ・アライ、ペロタ)


図 1: ボールの作成
Tramo St. BRG43 Zone6 Pasay City
(2003.02.21)
 フィリピンには、このHandballとよく似た"Jai-Alai (ハイ・アライ)"という競技があり、これは、以前、ハリソンプラザ(MMGカテゴリ[Harisson Plaza])横の競技場で、賭を伴って興行されていたようです。今回扱った"Handball(ハンドボール)"は「恐らく」"Jai-Alai (ハイ・アライ)"の流れをくむ、ローカライズされたゲームであると思われます。

 "Jai-Alai (ハイ・アライ)"のルーツをさらに辿ると、"Pelota(ペロタ)"という競技に行き当たります(※1)。これはフランスとスペインとの国境地帯のバスク地方で行われる伝統スポーツです。一般的にいうと、ペロタは素手でボールを打ち、ハイア・ライはネットのついたラケットを使用します。そしてこのハンドボールは、図2のような自作ラケットを使います。図1のように、硬式テニスのボールの表皮をナイフで削いで作成します。この後、若干空気圧を高めてゲームに適した固さにします。

 スペイン入植時代の名残が、ものすごく変形した形でPasay市 (MMGカテゴリ)に残っていることは、感慨深いものがあります。今後、マニラ市で行われていたハイ・アライを調査するのも面白いかもしれません。



図2: 自作ラケットの表と裏: Tramo St. BRG43 Zone6 Pasay City (2003.02.21)




-------脚注---------

  1. 「"Jai-Alai (ハイ・アライ)"のルーツ"Pelota(ペロタ)"」と記載しましたが、厳密にいうと、どちらが先かというのはよくわかりません。というのはバスク地方周辺に、異なる形態の似た競技が存在するので、時間軸に沿った起源というよりは、地域の問題として考えた方がよいかもしれません。スポーツ史的な記述としては、若干精度を欠いておりますので、起源説については話半分に聞いて頂き、何か詳しい情報があったら、教えて頂けるとありがたいです。
<参考サイト>

投稿者 MMG : 09:09 | -